長崎スタジアムシティにおける環境に配慮した災害に強いエネルギーシステムの運用開始 ~ 省エネ・省CO2の実現とレジリエンス向上に貢献 ~

2024/09/05

東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(代表取締役 社長執行役員:小西 康弘、以下「TGES」)、西部ガステクノソリューション株式会社(代表取締役社長:今給黎 督、以下「STS」)と株式会社ジャパネットホールディングス(代表取締役社長 兼 CEO:髙田 旭人、以下「ジャパネット」)は、長崎スタジアムシティに、ガスコージェネレーションシステム*1(以下「CGS」)等のエネルギー設備(以下、「本システム」)を導入し、運用を開始しました。

長崎スタジアムシティは、ジャパネットグループの株式会社リージョナルクリエーション長崎(代表取締役社長:岩下 英樹)が長崎市内で10月に開業する大型複合施設です。本システムはCGSで発電する際に発生する排熱を冷暖房等の熱源として無駄なく活用することに加え、施設の利用状況や気象状況に合わせて最適制御を行い、高効率なエネルギー利用を実現します。また、災害などによる停電時にはCGSを自立運転することで、電気と熱の供給を継続し、長崎スタジアムシティのレジリエンス向上を図ります。

導入方法は、TGESが長崎スタジアムシティ内にCGSや熱源設備等を設置し、システム設計、施工、メンテナンス、監視、オペレーションまで一括して担うエネルギーサービス方式*2を採用しています。エネルギーサービスの実績が豊富なTGESと地域に密着したエネルギーサービス事業者であるSTSが連携して高効率で安定した運営を担います。TGESが長崎県内でエネルギーサービスを提供するのは初めてです。

長崎スタジアムシティは、本システムを導入することで、エネルギー効率の向上による環境負荷の軽減を図り、同時に地震や台風等の自然災害発生時には地域の皆様の安全な一時避難場所として開放する等、地域の皆様が安心できる施設を目指します。

 

■独自のエネルギーマネジメントシステムによる省エネ・省CO2の実現

CGS等の高効率機器に加え、TGES独自のエネルギーマネジメントシステム「ヘリオネットアドバンス」*3を導入し、気象情報や施設の稼働状況を元に高精度なエネルギー需要予測・最適自動制御を行うことで、長崎スタジアムシティの更なる省エネ・省CO2を実現します。

 

■災害に強いエネルギーシステムの構築・運用

CGSは停電時も発電可能な仕様*4とし、災害に強い中圧導管から供給される都市ガス*5を利用することで、停電時も電気と熱を供給可能なエネルギーシステムを構築・運用し、災害などによる停電時のBCPに貢献します。

長崎スタジアムシティとTGES、西部ガステクノソリューションは、脱炭素社会の実現に向けた長崎スタジアムシティにおけるエネルギーの高度利用と、災害に強いエネルギーシステムの導入を通じて地域の発展に貢献していきます。

 

【長崎スタジアムシティ概要】

長崎スタジアムシティは、ジャパネットグループのリージョナルクリエーション長崎が、サッカースタジアムを中心としたアリーナ・ホテル・商業施設・オフィスなどの複合施設を民間主導で開発するプロジェクトです。プロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」のホームとなる約20,000席を収容できるスタジアムと、プロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」のホームとなる約6,000席を収容できるアリーナ、日本初のスタジアムビューホテル、食べる・学ぶ・遊ぶが詰まった楽しさあふれる商業施設、国内外の企業を誘致する長崎県内最大級のオフィスがあり、2024年10月14日に開業します。

所在地 長崎県長崎市幸町7番1号
施設 スタジアム:PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピース スタジアム コネクテッド バイ ソフトバンク)

アリーナ:HAPPINESS ARENA(ハピネスアリーナ)

ホテル:STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI(スタジアムシティホテル長崎)

商業施設:STADIUM CITY SOUTH(スタジアムシティサウス)

オフィス:STADIUM CITY NORTH(スタジアムシティノース)

公式サイト:https://www.nagasakistadiumcity.com/

 

【設備概要】

設備名 能力
ガスコージェネレーションシステム(CGS) 計800kW
廃熱投入型吸収式冷温水機(ジェネリンク) 計1,758kW
吸収式冷温水機 計3,516kW
空冷ヒートポンプチラー 計3,600kW
温水ヒーター 計5,815kW

 

【システムフロー図】

 

東京ガス・TGESが提供するIGNITURE(イグニチャー)*6のソリューション

本事業は、東京ガスと TGES が立ち上げたソリューション事業ブランド「IGNITURE」の下で提供します。長崎スタジアムシティにおいて、設備の最適運用による省エネ・省CO2と、CGSの活用によるレジリエンスの向上を通じてサステナブルかつスマートな事業運営に貢献します。

 

 

*1:都市ガスを燃料に電気と熱を作る高効率なシステム。発電時に発生する廃熱で空調や給湯等に用いる冷温熱(冷水・蒸気・温水)を製造。

*2:エネルギーサービス事業者がエネルギーシステムを設計・設置、所有、メンテナンスまでワンストップで行い、利用者は初期投資不要でエネルギーサービス利用料を対価として支払うサービス。

*3:建物の電力・熱の需要を予測し、CGSや熱源機等のエネルギー設備の高効率な運転計画を立案して遠隔自動制御を行う、東京ガスグループ独自のエネルギーマネジメントシステム。

*4:停電状態で発電機を自立起動させ運転を再開するブラックアウトスタート仕様。

*5:西部ガス長崎が長崎スタジアムシティに供給。

*6:IGNITUREの詳細はこちら

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