V・ファーレン長崎「劇場版ポスター」制作秘話

V・ファーレン長崎「劇場版ポスター」制作秘話

  • スポーツ
2025.12.18(木)

 

J2リーグ2025シーズン、悲願のJ1昇格を果たしたV・ファーレン長崎。熱狂する試合の裏側で密かにSNSを盛り上げていたもの。それが、実際の選手を起用した「劇場版ポスター」です。本記事では、制作を担当した二人の対談を紹介します。

「劇場版ポスター」のはじまり

岩本:V・ファーレン長崎、8年ぶりのJ1昇格やりましたね!

 

 

坂本:はい、岩本さんのポスターも盛り上げに力を貸していただき、ありがとうございました!

 

 

岩本:はじめに坂本さんからその話をされたときは、どうなることかと思いました(笑)

 

 

坂本:え、そうなんですか?私はワクワクしてましたよ。

 

 

岩本:もちろん面白い挑戦だと思いましたが、「大変だな」というのが本音でした。「劇場版」というからにはかなりのクオリティが必要だし、毎試合ともなればどうやってシリーズ展開していこうかな、と。

 

 

坂本:他クラブがやっていないことにチャレンジしたいという想いがあったんです。ピーススタジアムに来てもらうためには、普通の試合告知だけではやっぱりダメ、何か面白いことをしたいと思って。

坂本:でもまさか、最初から想像を超える完成度だったのでびっくりしました。このクオリティだったら、今までにない盛り上がりを作れる!と思いました。

 

 

岩本:最初から気合を入れすぎて自分でハードルを上げてしまったので、後々かなり自分の首を絞めていましたけど…(笑)

制作は生成AI?

坂本:正直、何かを真似してるのかと疑うほどでした(笑)
実際、SNSではAIで作ってるなんて噂もされてました。

 

 

岩本:まさか!でもAIの力は借りています。
もちろん、プロンプト(指示文)を打って一瞬でポスターができる…なんていうものではないですが。

 

 

例えばこんな感じで、細かいパーツを作ったり。

服を着せたり、背景を変えたり、細かい調整はもちろん手作業です。

坂本:実際、このクオリティを速いスピード感でできるのは、インハウスのクリエイティブならではだと思います。

距離感が近い仕事

岩本:グループ会社だからこそですよね。

 

 

坂本:そう。例えば突発的に「この素材が欲しい」という時に、チャットですぐに連絡出来るとか。複数クラブで広報を経験してきましたが、クリエイティブの多くは外注だったので今みたいなスピード感は中々なかったです。

 

 

岩本:私もデザインプロダクションにいたことがありますが、一般的には間に代理店を挟むので、発注元との距離感が全然違いますね。広報と直接やりとりができるし、自分たちのチームだという感覚で仕事ができる。すごく入り込めるし、そういう意味ではやりがいもあります。

坂本:ポスターのテーマを決めるときも、岩本さんから提案してくれることが多かったですね。「空手をテーマに」って言ってたのに、蓋を開けてみたら忍者になってる!とかありましたけど(笑)

 

 

岩本:すみません。制作しているうちに思いついて、ついノリノリになってしまい…(笑)

 

 

坂本:でも岩本さんが言うならこれでいきましょう!という感じでした。かっこいいデザインや世界観は岩本さんに作ってもらって、広報はそれをより多くの人に届けられるようにしよう、と。

 

 

岩本:デザインとは別で、戦略的な部分は広報で考えてくれていましたね。試合状況も考えての選手選定とか、SNSでの出し方とか。

こだわりは“とにかく楽しく”

坂本:どうすれば盛り上がりを作れるかは常に考えていました。その点では、SNSで大事にしている「余白を作る」ということを、すごく表現してくれたなと思っています。例えば見るだけで想像力を膨らませられたり、話題にしたくなったり。「隠れヴィヴィくん」はまさにそうですね。

 

 

岩本:隠れヴィヴィくんは、V・ファーレンならではの面白さを作りたいと思って生まれたものでした。このポスターはなにか他の映画の「オマージュ」ではないので、「本家と見比べる楽しさ」に代わるものを作りたくて。

赤丸部分、 背景や衣装にヴィヴィくんが隠されている。

赤丸部分、 背景や衣装にヴィヴィくんが隠されている。

各ポスターに隠れているヴィヴィくん

各ポスターに隠れているヴィヴィくん

坂本:元々はSNSで話題になったらいいなと思っていましたが、ありがたいことに反響も大きく、3作目でポスター化も決定しました。他にもキーホルダーやステッカーなど様々な展開をしています。スタジアムシティのフラッグシップストアにも置いてもらい、今では完売するほどの人気グッズです。

岩本:今までもV・ファーレンのポスターやグッズは制作してきましたが、選手がかっこよく集合したり、プレーシーンを切り抜いたりが王道だったので、こういう新しいアプローチで喜んでもらえるのは嬉しいですね。これからもクリエイティブの力でもっと盛り上げていきましょう!

 

 

坂本:そうですね!我々の最終目標は長崎を盛り上げることなので、選手やスタッフが頑張るのはもちろんですが、試合だけでなく、たくさんの人に楽しんでいただけることをこれからも考えていけたらいいですね。J1の舞台でも一目置かれる存在を目指して、長崎旋風を巻き起こせるように頑張っていきたいと思っています。

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